感想文

読書・アニメ・映画・ドラマの感想、あと考えごと

心を落ち着かせるやりかた

先日こんな記事を目にした
www.cnn.co.jp/amp/article/35098997.html

よく見たら去年の記事だ。

記事は事故の後テトリスをやるとPTSDになる確率が低下する、というものだ。PTSDにかかる確率が低下するかは私にはわからないが、このようなテトリスやツムツムなんかのシンプルで快感を得やすく、熱中しやすいゲームは確かに嫌なことを一時忘れるのに最適だったな、という感覚はかなり共有されているのではないだろうか?

誰しも嫌なことがあると気持ちが落ち込み、後ろ向きになって何をするのも億劫になる。気分転換を早急に行わなくては、気持ちが暗いままで本人もかなりしんどく、仕事や学業のパフォーマンスにも影響するだろうし、人間関係にも亀裂が生じるかもしれない。
気分転換は重要だが、気分転換に何が良いのかは人それぞれだと思われる。私の場合、本を読む、それもできたら人間世界ではないファンタジーものの、おもしろおかしく脳のメモリを消費しないライトノベルなんかを読むのが好きである(私のような人のためになろう小説はあるのではないだろうか?)。
テトリスもそうだが、強制的に集中を余儀なくされ、気分が落ち込む原因となった出来事を一定時間思い出さないようにすることが必要なのだろう。以前twitterで、嫌なことを思い出した時は左上、左下、右下、右上の順に(もしかしたら逆だったかもしれない)視線を逸らして眼球を回すと良い、というのを見たが、それも嫌なことから一瞬集中を逸らすのに効果的だ。余談だが、永田カビさんの「一人交換日記」にも類似した記述があり、嫌なことを思い出しながら斜め上を見て眼球を回すとトラウマが消えるのだという。


これは眉唾だなーと思うが、トラウマが無くなるのであれば手段はオカルトでも科学でも構わない。

ただ音楽は本当にダメだと思う。個人的な意見だが、音楽で気分転換が一瞬できるものの、次同じ曲を聴いた時に鬱の感情が呼び起こされ、どんどん楽しい気持ちで聞くことのできるお気に入りの曲がなくなってしまう…というか私は無くなってしまった。

みなさんのストレス発散法はなんですか?

連載中のお気に入りマンガ

 

こんにちは!

勉強しすぎて(そんなにしてないのに)鬱っぽくなってあれ?これはやべえな...何も考えられないし文字が頭に入らない...怖... と思ってkindleで漫画買って読んで笑ってたらもとに戻って無事鼻歌を口ずさむくらいには復活したよ!マンガって偉大だし鬱になって即好きな漫画を読めるkindleという文明は最高だね!

 

という訳で最近お気に入りで最新刊を楽しみにしている連載中のマンガを発表します。連載中のマンガって巻数が読めないので本棚を塞いじゃう気がして中々買う勇気が出ないのが通常だったのだけど、kindleなら本棚のスペースなんか関係なく本が買えちゃうので連載中でも構わず購入するようになったよ!kindle最高!

 

じゃあいくぞ!ジャンルはかなり雑多だぞ!

 

  • HUNTERXHUNTER

 連載中です!(休載中ともいう)

この作品の面白さは言わずもがなですが、漫画がとにかく上手で間のとり方が好きです、読もう!貸すよ!

 

  • A子さんの恋人

 元恋人・A太郎(大学時代から7年交際していた、人の懐に入り込むのがうまい男)と現恋人・A君(ニューヨーク在住の性格の悪いインテリ眼鏡、人を甘やかすのが上手な男)の間でA子さんが揺れる(というか結論を出せず優柔不断する)話。

 

話を追うごとに時系列が行きつ戻りつして、過去の感情や真意が明らかになっていく話の展開がとにかく面白い。読めば読むほど私はA太郎派になってしまったよ... 最初はA君派だったのに... みんな読んでどっち派か教えて。4巻まで出てるけどそろそろクライマックスなので最近は連載している雑誌(ハルタ)も買っちゃってる。

 

 

人の憧れは止まらない!

ロボットの少年と、向こう見ずの探検家の女の子が、アビスという地球に空いた大穴を冒険するファンタジー。絵がめちゃくちゃ可愛いほんわか系なのに話は結構グロテスクなので初めて読んだときすごくびっくりした。アニメも面白い。3巻から出てくるナナチが可愛い。

 

  • さんかく窓の外側は夜 

 

 私が大好きヤマシタトモコさんの連載中作品!「遠国日記」も連載中だね。あれもとてもいい。

BL誌から出てるけど、BLみは1巻にちょっとあるぐらいであとはそんなに無いのでうちのお父さんも読んでるよ!大丈夫!

色々見えちゃうので恐ろしい目にまきこまれてしまう系男子が霊系の相談事務所でバイトするお話。あらすじがまるでモブサイコだな。話はぜんぜん違うけど。私は怖い話がめちゃくちゃ苦手だけど、私でも読めるびっくりする系じゃないゾワゾワ来る感じの怖い話。

 

  • 僕と君の大切な話 

 「となりの怪物くん」の作者ろびこさんの最新作。男女の違いについて中学生が会話してるだけのお話なのだけど、笑いどころも多いしほんわかできるし最高。

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こんな感じでずっと話してる。

 

3月のライオン 13 (ヤングアニマルコミックス)
 

 

めっちゃいいです!最新刊が出る度に3回読んで3回泣いてる。この13巻は5回読んで8回泣いた。

 

あげくの果てのカノン 1 (ビッグコミックス)

あげくの果てのカノン 1 (ビッグコミックス)

 

 

既婚の高校時代の先輩に恋するあまりストーカーになってしまっている女の子のお話。世界は崩壊目前で不倫とかそれどころではないのですが、彼女にとっては先輩が世界の中心でありそれ以外はまるで興味がない様子。2巻に出てくる先輩の奥様がすごく可愛くて素敵で健気でしんどくなる。4巻でたけどkindleは来週だ〜同時発売してくれ〜

 

comic.pixiv.net

試し読みしてくれ!!!!!

 

  • LIMBO THE KING

 

 ここから試し読みしてくれ!

トップページ - |ITAN|講談社コミックプラス

眠り病といわれる眠り続けてやがて死んでしまう病気が数年前に流行し、有効な対処法「ダイブ」という夢の中に潜り込む技術によって病気が根絶された数年後、眠り病が再流行し、さらに流行が人為的なものであると判明した。という話。退役軍人と天才未亡人のバディもの。バナナフィッシュぽい雰囲気✕パプリカみたいな夢に潜る系のお話。

 

 

あとは月刊少女野崎くん、ゆうべはお楽しみでしたね、1122、ラララ、少女終末旅行波よ聞いてくれきのう何食べた?とかかなあ... 面白い漫画がたくさんでこの世は素晴らしい。ジャンプ最近勢いないから頑張って欲しい... 私が年取ってジャンプが合わなくなっただけなのかな... 

以上です!みんな漫画読もう!

 

何がほしいのかわかってる人はどのぐらい

 

先日、コンビニ人間を読んで、さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポなんかに通じるところがあるのではないかな、と思ったので感想をまとめて書きたいと思います。

 

自分自身が欲しいと思っているものは他者が勝手に押し付けた理想であることが多くて、自分自身が本当にほしいと思っているもの、必要であるものを自覚するのはすごく難しいのではないだろうか、ということです。

 

たとえば、高校のときは偏差値の高い学校へ進学すること、魅力的な異性の恋人を作ること、スクールカースト上位のグループに入ること、部活で才能を発揮することが私の中では欲しいものでした。

今はSNSでキラキラリア充アピールをしてリツイートもほぼされていないのに70ふぁぼとか貰える人間になってみてえな...あとクラブに行って踊ったりナイトプールで自撮りしたり、ホームパーティで手料理を振る舞ったりしてみたい...と思いますが結構諦めがついています。まあ私のような人間が平日は学校行って気が向いたら公認会計士の勉強もしてる わたし えらい わたし えらい(ヤバTのパーティーピーポーのパリピをすべて自分の名前にして歌うのが流行りです)

 

恋人が居ない人は恋人欲しいんだよね?定職がない人は安定した職業に早く転職できるといいね?テストの成績早く上がるといいよね?美人になれるといいね?痩せたほうがいいんじゃない?

そんなことはない、別に今の自分で特段不満はない、けれど、周りのSNS投稿がキラキラ輝いて見える。Twitterをずっとみてるとなんだか自分が怠惰で悲しくなる。

わたしもニートで今より太ってたときは人に会いたくなかった...でも人に会いたくないっていうのは他者からの評価が怖いってことで、自分の価値基準で物事を考えられているわけではない。

 

自尊心と自己評価にも繋がるお話だと思うのですが、永田カビさんは「一人交換日記」で自分自身の価値基準のことを「自分のものさし」と表現していました。

 

 

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永田カビ(2016)一人交換日記(ビッグコミックススペシャル) 小学館 

 

自分のものさし(自己肯定感)があれば自分の成長を自分で評価することで、他人と比較することが無くなり、いちいち嫉妬したり不安になったりせず、自己肯定感をさらに高めることができる、と永田カビさんは述べています。 

 

ほしいね!!!!自分のものさし!!!!!!!!

私が思うに、自分のものさしを得るためには「自分が本当はどうしたいのか」「どうありたいのか」をちゃんと理解している事が必要で、この理解が無いと、メモリが間違ってしまったり、どんなに努力しても自己肯定感を高めることにはならないのではないでしょうか。自分が何に価値基準を定める人間なのか、をしっかり意識することが自己肯定感を得る最初の一歩なのだと思います。

 

できれば手の届く範囲でなりたい自分を詳細にイメージできるようになること、何をすることが自分にとってもっとも重要なのか考えていきたいですね。おやすみなさい。

 

 

勉強がしんどい

 

春休みに入ってからやっと本格的に公認会計士の資格試験に向けた勉強に取り掛かりました。公認会計士の勉強はとにかく範囲が広く、細かい条文や簿記の手順を全て暗記しなくてはならないので、暗期の量が膨大で結構苦痛です。私は覚えるのが早く忘れるのはもっと早いタイプの人間なので、一度完璧に仕上げた単元も一週間ほどするとすっかり忘れてしまっていて、その度に自分の鶏の脳みそっぷりに絶望します。

 

そもそも、公認会計士にめちゃくちゃなりたい!どうしてもなりたい!というわけでは無いため、モチベーションが低いことも勉強していてしんどくなる原因の一つです。公認会計士になりたいと言うより、就活が非常に恐ろしく、就活だけはなんとか逃げおおせないかという後ろ向きな気持ちから公認会計士の勉強をはじめました。公認会計士は現在どこの監査法人でも人手不足の状態が続いており、公認会計士試験に合格さえすれば就活はさほど大変ではない、という噂をききかじって、就活が楽になる?!まじで?!やったーーーー公認会計士試験やろーーーー勉強の方が就活よりいくぶんましやろ!!という浅はかな考えのもとに寄る逃げの一手です。

公認会計士になるといいこともいっぱいある(主に給料面とか)のですが、人手不足で就活が楽ということは裏を返せば人手不足で一人あたりの業務量は増加、職場は地獄絵図、まっくろくろのブラック企業になっているということです。怖い。そんなところでやっていけるのだろうか... あと監査法人リクルートブログを読むとアットホームな職場です!チームのメンバーと休日はBBQ!などと恐ろしい文言が並んでおりそれだけで労働意欲が無になります。リア充こわい。労働したくない。

 

散々愚痴りましたが、もう安くない教材費等を親に支払わせてしまった為、後戻りは許されていません。とりあえず今年5月の短答試験に向けて勉強を進めています。応援してください。もしくは仕事が楽なポストを斡旋してください。私が5月の短答について話さなくなったら察してください。がんばります。

アリエッティの映画版と小説版の違い

ジブリ製作アニメーション映画借りぐらしのアリエッティと原作小説床下の小人たちの比較分析を行う。アニメーション映画借りぐらしのアリエッティは、 元々は、約40年前にアニメーション監督の宮崎駿高畑勲によって当初は『小さなアリエッティ』という題で考えられた企画である。監督に米林宏昌が起用されたのはプロデューサーの鈴木敏夫の提案である。

 原作小説の著者メアリー・ノートンは、1929年に世界を襲った大恐慌により夫の会社が倒産に見舞われ、彼女は4人の子供と共に、ポルトガルからロンドン、そしてアメリカ、イギリスの各地と流浪の人生を送りながら、子供のための物語を書きあげた。映画の原作となった「床下の小人たち」は1952年にイギリスで出版しその年にカーネギー賞を受賞。2007年には過去70年間の最も重要な児童小説のひとつに選定された。邦訳は1956年に岩波少年文庫より第1作が出版、訳者は第1作から第4作までが林容吉、第5作が猪熊葉子。海外でも繰り返し映像化されており、ジブリによる映像化は舞台を日本に変更したことを始め、原作との相違点が数多い。

 この原作を映画にするにあたって制作陣が何を表現もしくは強調するために、どのように原作小説を改変したのか、それによってどのような効果が作品全体に現れているのかを、舞台設定とキャラクターの2点に分け、詳細に検証していく。 私はこの原作では小人の冒険や生活の面白さが主題となっているのに対し、映画では少年とアリエッティ恋物語や家族生活の崩壊への警鐘が主題であると考える。  

第一に舞台設定について検証を行う。舞台は1950年代のイギリスの片田舎の屋敷から、現代日本へと変更されている。具体的な場所や時代は作中において明らかにされないが、宮﨑駿は2010年の日本の小金井界隈と映画のホームページ上で述べている。映画に登場する和洋折衷の屋敷や庭園は、青森県平川市の盛美園がモデルとなった。この舞台変更は映画の対象となる視聴者が現代の日本人であるため、より身近な現代日本の家を描くことで見ている人々により親近感を与えるためであると解釈できる。たとえば原作では小人の家にはアスピリンの瓶や英国製の切手や葉巻たばこの箱が用いられているが、これらをぱっと映像で数秒みせられても、現代日本人には馴染みが薄いため何が利用されているのか映像だけで理解することは困難であろう。またこの映画で強調されていることは現代日本人が失った物への感謝の心や崩壊しつつある古典的な家族の形への警鐘である。そのため、舞台を現代日本に移すことにより今ココにある問題を提唱しようとしたのである。

 第二にキャラクターについて検証を行う。アニメーション化にあたって大きく性格や言動が変更されたのはアリエッティと交流する男の子翔である。原作では年齢が8歳であり、言動がかなり幼稚なところが多々見られ、わがままで欲深くなってしまった人間を象徴している。対して映画では、原作にはない心臓に重たい病気を持つためにやや自暴自棄、12歳に年齢が変更されたことに加えてもより大人びた、虚無的な考えをする思春期の少年として描かれている。これはアリエッティとの人間と借りぐらしの小人、どちらが滅びゆく種族なのか、という対話の場面に原作と映画の違いがよく現れている。原作ではこの対話は人間と借りぐらしの小人の間に横たわる大きな壁を象徴している。原作ではこの場面の前にアリエッティが「借り」は盗みではなく、むしろ人間が小人のために存在するのであると明るく人間を嘲笑する。それに怒った少年は借りぐらしの小人がそのうち滅んでしまうに違いない、と言い返す。ショックを受けたアリエッテイは「借りぐらしの小人は滅んだりしない、滅ぶのは(資源を大量に無駄遣いし自然を破壊している)人間の方であるに違いない」と糾弾する。人間からほんの僅かに資源を借りて慎ましく暮らす小人からの大量消費社会を営む人間への忠告である。対して映画では、大人びた12歳の少年が、祖父の遺志を叶えるため、また小人のことを思って行った行為が小人をこの家から追い出してしまう危機を招く結果になってしまい、やけになりながら「君たちはきっと滅んでしまうだろう」といい、それを泣きながらアリエッティに批判されると、「死ぬのは僕の方だ」と自分の中にある手術への恐れや死への不安から思わず口にしてしまったのだと謝罪する。この対話は原作からかなり改変されているため、原作と異なりこの対話の表現的目的は小人と人間の相容れない違いや大量消費社会を営む人間への批判ではなく、アリエッティと少年翔の心の交流である。このように別れを告げに来たシーンで重要な対話を挿入することにより、出会いと別れによる少年少女の成長を物語論的に展開していることが言えるであろう。

 また、アリエッティの父親ポッドのキャラクターも大きく変更されている。原作でも映画でも父ポッドは借りの名人としてよく人間たちの家から小さなものをかき集めてくることは変わらない。しかしその性格は原作ではより抑圧的で、そもそも娘が借りに行くことを好ましく思っていない。このあたりが映画では改変されており、ポッドは原作よりも落ち着きがあり、寡黙だが頼れる日本的な理想的父親像として扱われている。これにより両親は離婚して父親とは別れて暮らし、また手術直前であるにもかかわらず母親と離れて孤独に暮らしている翔が人間の家族的繋がりが現代において希薄になりつつあることを象徴し、さらに反対に優しく穏やかだがしっかりと家族を支える父とヒステリックな面も持つが優しさに溢れ家の中にこだわり針仕事などをこなす家庭的な母に囲まれた、かなり日本的かつ旧家族的な家庭に暮らすアリエッティが表現されていることにより、翔の孤独さが強調されている。このことにより映画は、現代日本人が軽んじるようになった昔的な家族のあり方というものの暖かさや支えあっていけることの喜びを表現している。

 最後にキャラクターにおける原作と映画の大きな変更点として、原作において顕著であったアリエッティの外への渇望が映画では小さく取り扱われていることがあげられる。原作ではアリエッティは床下の家の中から出ることを両親に禁じられており、家から出る扉はアリエッティには開けられない大きい安全ピンで錠が成されていた。このことから彼女は外の世界への渇望を常に抱いており、それが行動の動機付けとなることが多い。しかし映画では人間の家に出ることは禁じられているものの、床下の家の中に閉じ込められているわけではなくむしろ自由に屋外へ出て草花を採ったり虫と戯れたりと自然との関わりを楽しんでいることがオープニングから表現されている。このことが現代の日本人が忘れてしまった自然との関わりの大切さや豊かさを見ている人々に訴えかけているのではないだろうか。

 以上の映画と原作の相違点を注視した検証により、私はこの映像化により原作者の主題とはまた異なった映画の製作者たちの考えをより深く理解することが出来た。また映像化において視聴者に対し世界やキャラクターを理解してもらうための工夫や表現の仕方についても学ぶことが出来たといえる。

 

 

他人の価値観が自分の中に内在しているの怖い

 

テスト期間最中ですけど、空気の悪い教室に3時間閉じ込められたら死にそうになったので野菜炒め作って洗い物してアイスを食べてよくわからない漫画を読んでブログを読んだら元気になってきたので久々にブログを更新しようと思います。

 

テストはきっとなんとかなるよ。なにかにはなる。

 

他人の価値観が自分の価値観として内在しているのが恐ろしいというお話です。

私は女性が家事をして男性に尽くすべきだとは思っていないし、量産型女子はあんまりかわいくないと思うし、お金が全てだとも、社会的地位が高いほうがよりよいわけでも無い、と思っています。

しかしながら、メイクが出来なくて全くメイクをしていない私のことも女子失格だと思っている。結婚相手は「東大卒・イケメン・年収1000万超え」で専業主婦になるのが一番の「勝ち組」であると感じていて、そんな彼氏を持つ人やそのようなスペックが高い人を見ると嫉妬してしまう。

 

これはテレビや雑誌、インターネットで蔓延している他人の価値観が刷り込まれてしまったのだろうな、と思います。

 

CanCam(キャンキャン) 2017年 03 月号 [雑誌]

CanCam(キャンキャン) 2017年 03 月号 [雑誌]

 

 こういう...cancamのモデルみたいな系統の女子=かわいい、とか高年収=幸福である、というような社会的コンセンサスに反するのは結構力が必要です。気を抜くと私はいつだって彼女たちみたいに細く、髪はセミロングのパーマで茶髪、いつもふんわりしたスカート、メイクはきっちりピンクのチークっていうスタイルを取りたくなるんですけど、それは自分で決めたスタイルじゃないところに腹が立つので一つ一つ考えて選び取ってみたいと思う。

他人の価値観にしたがって生きていくことは窮屈で、しかしながら自分の思うように生きていくことは罪悪感を伴います。私より年上の人は色々な人生のアドバイスをくれるし、そのたびに私は自分のやっていることが「正しい」のか悩んでしまいます。

 

夫のちんぽが入らない

夫のちんぽが入らない

 

 

 ちんぽが入らない人と交際して二十年が経つ。もうセックスをしなくていい。ちんぽが入るか入らないか、こだわらなくていい。子供を産もうとしなくていい。誰とも比べなくていい。張り合わなくていい。自分の好きなように生きていい。私たちには私たちの夫婦のかたちがある。少しずつだけれど、まだ迷うこともあるけれど、長いあいだ囚われていた考えから解放されるようになった。
P.193

そんなことを考えている時にこの本を読んで、いろんなことを諦めたいな、他人の価値観に振り回されるのはやめたいと思いました。

高校生まで本当に私は自分が無敵だと思っていて、恥ずかしい限りなのだけど、それなりの失敗も経てようやく色々なものが諦められるようになりました。

やっぱり出来ないことは誰にでもあるし、苦手なことを無理して克服しなくたってそれをしないで生きていくこともできる。なるべく自分(とその周りの人)が居心地良く過ごせるように工夫していくことがいちばん大切だと思うようになりました。

 

具体的に個人的な話をすると、わたしはどうしてもボーリングができないんです。かなり私は運動音痴で、その中でもボーリングは非常に苦手で10回なげて10回ガーターを叩き出す自信があります。そんな運動音痴なのにも関わらず負けず嫌いでどうしようもなく、投げるのは本当に苦痛で、負けるのがただひたすら悔しくて悲しくて、最後にボーリングをしたときには途中から涙が止まらなくなってしまいました。本当に周りの人の迷惑。

先日、そんな私のボーリングに対する憎悪を知らない彼氏から「カップルでボーリングするの憧れてたんだ、一緒にボーリングしようぜ!」と誘われ、「私はボーリングすらできないから彼氏の願いを叶えることの出来ない最低な彼女である」という気持ちと「何が何でもボーリングしたくない」という気持ちの両ばさみになって非常に辛い思いをしました。結局話し合いの末私が非常にボーリングが嫌いであることを理解していただき、二度とボーリングには誘わないという約束を取り付けました。そうすると、ものすごく気持ちが楽になったんです。未だに、「ボーリングすらできないって人間としてどうなんだろう、社会人になれるのだろうか」という気持ちになることもあるのですが、「ボーリングしたくない」という自分の心の底からの気持ちに従ったほうが圧倒的に楽であるということを覚えてしまったのであまり気になりません。

これからも、やりたくないことはなるべく回避して、他人の価値観なんか気にせず生きていこうと思っています。少なくとも、大学生の間は.......

社会人になったらどうしよう。

kindleで大量に本を買って後悔している

 

kindleってMacでもiPhoneでも読めるって知っていましたか?

私は今年の頭くらいにそれに気づいてひたすらkindleで本を買う日々です。本って意外と場所を取りますから電子書籍も便利ですよね。いまだに漫画しか購入していませんが。小説などの文字のみの本は紙がいいですね...

kindleの利点というのも、私はAmazon studentプライム会員なので、本を買うと10%のポイントが付く上に、かなりの割合の本はkindleの方が安い値段設定となっています。このポイントとkindleでの割引を利用するとかなりお安く本が買えるのでお買い得ではないでしょうか。

わたしもこの9月と10月だけで2,000円くらいはポイントを溜めました〜(買いすぎ)

あと毎日日替わりセールをやっていたり(以下のアカウントで確認できます)

twitter.com

無料本があったりとかなり暇つぶしにはもってこい。

www.amazon.co.jp

 

kindle unlimitedは長期休みにでも登録しようかと思っていたら読みたかった本がかなり撤退してしまった(リストから外されてしまった)ようなので様子見です。もっと早く登録しておけばよかった。

 

薔薇だって書けるよ―売野機子作品集

薔薇だって書けるよ―売野機子作品集

 

 売野磯子さんの短編集。この人はコミティアで有名な方だそうです。

表題作「薔薇だって書けるよ」は発達障害の美少女点子と点子に一目惚れしてプロポーズした八朔がお互いへの理解を深めあう愛の物語。

結婚当初、八朔は点子を教育して理想の妻に仕立てようとし、それに疲れ家庭を遠ざけるようになる。点子は八朔の理想の妻になるために豪華な食器や清潔なリネン、八朔の好きな薔薇などの盗みをくりかえして万引きで捕まってしまう。八朔はコントロールできない彼女に疲れ離婚届けにサインをする。

 

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どうしてそこまで彼女を追い詰めてしまったのか?あのプロポーズのときのセリフは嘘だったのだろうか?点子の何を八朔は愛していたのだろうか?

 

わたしはこの短編集の一番最後に収録されている「晴田の犯行」が最も好きです。

 

バイト先の雨沢に恋をしている晴田が、最終的に失恋を受け入れるまでの話。きっと付き合えると信じて、でも気持ちを確認するのは怖いから、自分の中だけで勝手にフラグを立てていくだけの晴田。結局のところ、手を繋いだって、一緒に何度も出かけたって、好みの人と同じ髪型にしてみたって、相手に期待しているだけでは駄目なんですよね... という話。

 

 

 

監督不行届 (Feelコミックス)

監督不行届 (Feelコミックス)

 

 エヴァンゲリオンシン・ゴジラの監督庵野秀明の奥さん・漫画家の安野モヨコが描いた夫婦生活マンガ。お互いの好きなものを尊重しあって大切にしあっているオタク夫婦で素敵です。

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安野さんはいままでオタクと付き合ったことがなかったらしいですが、庵野監督と仲睦まじく生活されていてなんだかいいなあという感じ。子供用仮面ライダー変身ベルトが入らなくて泣いている庵野監督のために後ろで支えてあげる優しさ。

 

 

春の呪い: 1 (ZERO-SUMコミックス)

春の呪い: 1 (ZERO-SUMコミックス)

 

 めちゃくちゃおもしろかったです。最愛の妹の婚約者と、その妹の死後、妹との思い出の場所に連れて行ってもらうという約束で交際する姉の話。2巻で完結らしいので発売が待たれます。そろそろなのでは?

 

 

 

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全然本題と関係ないくだりなのですがこの二人の会話にぐっときました。一人で考えていると勝手な思い込みや環境の影響でこうしなくちゃならないんだ、と自分を縛り付けてしまうことがありますが、他人から見ればどうしてそんなことを?と思うんですよね。他人が居ないと気づけない思い込みってあります。

 

 早く2巻でないかな。