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教授がやさしい

 

11月末に(一部で揉めに揉めた)研究室への振り分けが決まり、わたしは進化の研究室にめでたく配属となった。

4月に4年生になってからが研究室生活本番なのだけれど、研究室によっては3年生をインターン生として受け入れ、他のメンバーと何ら変わりなく積極的に研究に関わらせたり、そこまでいかなくても実験の手法を叩き込まれたりする。わたしの配属された進化研究室では、インターン生は週一の輪読会に参加し、教授を囲んで進化学の教科書を読み進めることとなっている。あと各自でプログラミングの勉強とセミナーへの自由参加が認められている。この輪読会、わたしにとってはかなり教科書が難しく、そもそも英語で書かれている上に、進化学で用いられる大量の数式が用いられているので、輪読会の予習をするだけでもかなり時間がかかる。さらに予習をしてもわからないところは残るため、輪読会でわからないところを当てられないように祈りながら過ごしている。

 

今日もそんな輪読会で、予習の段階で全くわからない数式が並んでいるページが3ページもあった上、3人ほど欠席するとの連絡があり、当該箇所で私が当てられる可能性がぐんと高まった(全部で6人なので3人休むと半分になっちゃう)ため、憂鬱な気持ちでセミナー室へと向かった。まじで行きたくなかった。サボろうかと思った。

 

だが実際行ってみると、輪読会はわりとスムーズに進み、しかも私の全くわからなかったページは輪読会では時間の都合上触れられなかった。よっしゃーやったやん帰ろ〜〜〜っと思ったその時、横の彼女が

「あ、じゃあ200p~のとこ(意味の分からない数式の羅列部分)私居残るので教えていただけますか?」

 

まじかよ... 偉すぎかよ... 見習お...

 

というわけで私も一緒に居残りさせてもらって数式の羅列を教授に解説していただいた。しかもプログラミングのわからない点についても横の彼女と教授に教えてもらい、大変実りのある居残りになった。

わたしがめちゃくちゃ行きたくなかった理由は、わからないところを当てられてみんなの前で恥をかきたくない〜っていう自意識過剰かつ無駄なプライドの高さであり、実際少人数で教授に教えてもらえば横の彼女に比べて全然出来なくてめちゃくちゃ恥ずかしいけど、教授は決して馬鹿にしたりせず粘り強く解説してくださり、わからないところがわかるようになるのは面白かった。輪読会に行ってよかったし居残らせてもらえてよかったし、横の彼女が居残りを申し出てくれて良かった。

 

そもそも新しいことを勉強しているので、わからない点は山ほどあって当然だ(勿論それはそれとして予習をしっかりやらねばならないのだけど)し、非常に幸いなことに研究室の教授は非常に優しくて温厚な方なので、わからない点は輪読会の後とか前とかに時間を頂いて質問したらいいのだと思えて少し心が軽くなった。以前にどこかで、「人が一番ストレスを感じるのは他者の前で自分の能力以上のことをさせられ、失敗するのを見られるとき」みたいなのを読んだのだが、わたしは輪読会で当てられて答えられず、微妙な時間が流れることを非常に恐れているのだ。もっと謙虚で素直な人間になって進化の勉強頑張ろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

 

わたしは院には行かないし、将来は公認会計士になろうと思っているからこの研究室で学ぶことはきっと仕事には生かされないだろう。しかし、実務的な仕事の分野とは他のところで専門的な学術分野への造詣を深めておくことで、これから先もわたしの知的好奇心を満たしたり他の分野の調べごとをしたりするときにやっといて良かったな!って思える日が来ると思う... くるかな。 まあそんな日が来なくても、生物の勉強を大学でできるのは今だけなので真面目に日々謙虚に真面目にやっていこう。そんな感じです。