身だしなみを整えるということ
先日、二十歳にもなったのにまるで小学生女子レベルから身だしなみへの意識が変化していないことに気が付きました。
みなさんは身だしなみってどの程度整えていますか?性別や年齢に大きく左右されるものだと思いますがやはり妙齢の女性ともなればかなり身だしなみには配慮されているのではないでしょうか?自分はダサいですか?いけていますか?
この記事を読んでも心は痛みませんか......??(これで心が痛むかどうかは身だしなみどうこうじゃなくて単にオタク女子としての黒歴史の有無では?という気も)
私はそもそも体質的にアトピーがあって肌が弱く、身だしなみというもの=肌を清潔にして肌トラブルを防ぐよう努力すること、だったんです。それなりに酷いアトピーが顔や手足に季節的に出るので、それをなるべく抑えるだけでいっぱいいっぱいでした。つまり、
アトピーが出てる=身だしなみがなっていない
アトピー出てない=身だしなみバッチリ!
という考え方です。今でもこう思っているふしはありますが、身だしなみって肌を綺麗に保つことだけじゃないですよね。でも他に何に気を配ればいいのか?何をすべきなのか?が分かっていませんでした。(今もまだ模索中です)
そこで先日の発言を受けて、私は身だしなみを整えるために何をすべきなのか?どうなることが目標なのか?そのためにやるべきこと・やめなければならないことは何なのか考えてみました。
以下その時に私が書いたメモをそのまま羅列します。
目標
デパートのお高めブランドの店に臆せず入れる勇気と身綺麗さの獲得
やるべきこと
- 毛の処理、指毛髭手足
- 唇の保湿、UVカット機能付きのリップ下地+私に似合う色の口紅、グロスは好きでない
- 手の保湿とアトピーへの対処、薬をきちんと塗るハンドクリーム塗る
- 眉毛の手入れ
- 爪の手入れ、磨く塗る
- 服…選ぶ着るコーディネートする買う洗うアイロンがけする仕舞う掛ける控えめで綺麗なアクセサリーをつけるしまう
- 髪…美容院選びトリートメントドライヤー乾燥シャンプーリンスアウトバストリートメントワックスその他?染めたくはない
- ハンカチ・ティッシュ手鏡化粧直しセット持ち歩き日焼け止めのこまめな塗り直し
- メイク、コスメカウンターに行ってBAさんにメイクをしてもらいリップとリップライナーとアイブロウペンシルとチークを手に入れてくる自分に似合う色をちゃんと試着してから買う
なるべく”髪の手入れ”みたいな抽象的な言葉ではなくやらねばならないことを具体的に洗い出してみたつもりです。メイクについては敬愛すべき私の大好きなブロガーさんの1人名古屋みさとさんの記事を参考にして今度BAさんと対決してくるぞ。行ったらレポ書きます(自分へプレッシャーをかけている)
優先順位を付ける
流石にこれを全部一気にやるのは小学生レベルの私にはかなりしんどく、また予算の問題や実行したところで三日坊主になるのは目に見えているので小さなところから少しずつやることにしました。
このリストの中で優先順位をつけて1つずつ実行していくのですが、優先順位は
- 私がやりたいと思っていること
- 確実に効果が出ること
- 予算・肌的にハードルが低いこと
これら3点を鑑みて決めました。
以下、これまでに実行したこととその成果について述べます。
手、爪とアトピーの改善
まずは自分がいちばん見るところである手からとりかかりました。爪やアトピーはちゃんと手入れすれば綺麗になることは自明だったのでモチベーションも高まります。
まず、アトピーの薬をしっかり塗る。これはいつでも薬を使えるように小さめのポーチに入れて持ち歩くことにしました。
爪は
これを購入してひたすらに磨きました。ネイルは高い&綺麗に塗れる自信がない&爪に何か塗られている感覚が嫌い&料理する時にやっぱり気になる、という理由で却下。自爪をひたすら磨くだけですがそれだけで見違えるほど(当社比)綺麗になりました。満足。維持できるかが課題ですが普通に無心に爪を磨くのは楽しいのでやっていけそうです。
足の爪は適当に安いもの(キャンメイクで300円だった)を買って塗り塗りしました。ガッタガタですしよく見るとムラだらけですが足まではよく見えない(自分からは)ので良しとします。サンダルを履く度にちょっと気分が上がります。ただこれは面倒だったので継続できるかは不明。
唇ケア
これもアトピーと同様にリップクリームを買ってポーチに入れてこまめに塗り直しています。唇がガッサガサのひび割れた放置された田んぼみたいだったのが水分を取り戻した土くらいには戻りました。リップを購入せねば。目指せ血色の良い人。
眉毛の手入れ
これもお金かからないし即効性があるのでさっそくやりました。
これを参考にしています。眉毛の形は本当は個人によって全くベストなものが異なるのでプロに診てもらう(アナスタシアに行く)のが良いんでしょうけど値段的精神的ハードルが高いのでこれも却下。アイブローも買ってないです。そのうち。毎日眉毛を抜く日々ですが別に大変じゃないので続いています。
毛の処理
これはまだですが家庭用脱毛器がブラウンからシルクエキスパートっていうのが出ているのでめちゃくちゃ欲しいです。4万円で全身脱毛できると思えばめちゃくちゃ安いですし今ならギリギリ3ヶ月全額返金保証付きなのでとてつもなく心惹かれます。でもこれは予算的に無理。また肌が弱いので普通に剃刀で剃るのもあんまり好きじゃありません。なのでこれは一旦放置。
服
服。これは鬼門です。そもそも服は小学生くらいから自分で選んで買ってもらって自分でそれなりにコーディネートして着ているわけです。ただダサい。彼氏の人に指摘されるほどダサい。好きな服を買っているし自分ではそんなにヤバイ服を買っているつもりはない、けれども絶望的にダサい。苦しい。。。。まあでも服を買うことは大好きなのでこの身だしなみ整え計画を言い訳にたくさん服を購入するつもりなのでけっこうワクワクしています。服の買い方は
このブログの
①服の原価を考慮する
①インナー以外で定価5000円以下の服は買わない
③定価で買わない
④ネットで買わない
⑤服屋は常にチェックする
⑥セールを見つけたら、とりあえず舐め回す。かつ底値まで待つ。
⑦合皮の鞄はやめよう
以上のポイントを参考にしています。
あとは本当に最近バズった
mogmog-everyday.hatenablog.com
このブログの記事によって似合う服について真剣に検討しました。要するに骨格診断+パーソナルカラー診断をして、自分が好きな服より自分に似合う服を探してみるということ。
他には以前図書館で読んだ本に書いてあった
- 朝に服を着て、どうしてこんなダサい服を持っているんだ?!と思った服は捨てる
- オシャレな人はワンパターン。着回しやバリエーションを考えるとダサくなる
- 基本の10着は品質の良いもの+シーズンごとに流行モノや基本のものをアップデートしながらワードローブを運営していく
以上のようなことを気をつけています。
コーディネートについては
これです。三色以内に色を収めることを徹底。というかそれ以外出来ない。丈感とか靴の合わせ方とかよくわからないです。靴下何履いたらいいんだ...と毎朝頭を抱えています。
まとめと本音
以上のようなことをやりつつテストが終わり次第バーゲンに繰り出し色々と服を買って服を捨てたいと思っています。服を買ったらBAさんと対決しその模様をブログにまたかけたらな、と。
本音を言わせてもらえば身だしなみを整えるのは大変です。私は昔から白シャツ+綺麗なスキニージーンズ+ハイヒール+大ぶりのピアス+ポニーテール、で素敵な女性に憧れがあるのですが、あれは相当な美人かつナチュラルでない手の込んだナチュラルメイクができ、更にスタイルが抜群の人でないと単なるダサいおばさんになることに気がついて絶望しました。少しでもそんな人に近づくためにちょっとずつ自分の手入れをしています。自分に自身が持てるようになって毎日の朝のコーディネートを楽しめる人になりたいです。
とらドラ!感想
AbemaTVで一挙放送していたとらドラ!を見た。
急激な冷え込みと梅雨のじめじめした気候で私はすっかり喉と鼻をやられてしまって、寝込みながら暇つぶしに鑑賞していたが精神もやられる結果となった。青春学園ラブコメものはあんまり好きじゃない。羨ましくて発狂して死にたくなる。私も修学旅行とか行ってみたかったわ。
一挙放送は前後編に分かれておりその後編しか見ていないので後編(14話〜最終話)までの感想になる。
リア充爆発しろ
ぬあああにが18歳になるまで一緒に逃げて18になったら結婚しようだバカタレおまえ17じゃねえか彼女のその後に責任とりようもないくせに口だけは立派だなあ?んん???彼女だってなんかお金持ちっぽいし普通にもうすこし脳みそがあれば親との和解を勧めるべきだろうがこの恋愛脳がまわりもちったあ止めろや。なんでノリノリやねん。別荘持ってる友達欲しい。いざというとき程よく人肌にあったまった通帳出してくれる女子高生ってなんなんだよなんなんだよそれをうけとるお前も考えなしだろそれその子が自分の大学進学のために頑張って日々バイトに明け暮れて貯めたなけなしのお金だよ?????部活も学校もバイトも掛け持ちするのとっても辛かったと思うよ?でも目標のために貯めてたお金じゃん...しかもその子はお前とその彼女のことを思ってかつてお前と両思いだったにもかかわらず身を引いて幸せを祈ってくれて後押しすらしてくれたんだぞ...お前らその子が居なかったら付き合えてたかも微妙じゃねえかよ...なんでそんな非道いことができるんだ、空気を読め察せ断れ親と和解しろ。そんでそのお金使って祖父母宅に避難してこれが俺の嫁ですだああああああお前は一世代前のオタクなのか。
そのあとpeeping lifeでマチャヒコとその彼女見てたら幸せな気持ちになりました。こんなリア充がよい。世界に優しい。
ストレス
NHKスペシャルでストレスと戦おう!というものがあった
たまたま第一回を放送していた時に母とこれを見ていた。私が個人的に気に食わないと思っている林先生が出ていたので疑りながら見ていたのだが流石(?)NHKスペシャルで話はわかりやすく面白かった。このようなテレビ番組は研究と何の関連もないテレビ局局員が制作しているのでエビデンスを簡略化しすぎてそうじゃないよ...取材班ここ誤解しているよ...ということはままあると思う。それゆえ信頼性は確かではないがストレスに対処する方法としては良さそうだなあと思った。
というわけでこれ。
要するにストレス発散方法を一つだけでなく50個くらい持っておこうね!瞑想もけっこういいよ!ってことだと思う。
あと30分以上の運動を週3〜4回とかなんとか...
自分が自分であることの肯定感が高い人はストレスを感じにくいらしい。この自己肯定感や自己愛については親との関係性と深く結びついていることなので思春期過ぎてから自己肯定感を高めるのは難しいのではないだろうか。
自己肯定感、自己愛については
このへんのブログが詳しくて参考になる。あと最近出た
この本もパット見エロそうだけど実は中身がしっかりしていて自立の話だそうなのでとても読みたい。読みたい... 電子書籍出たら買います。
リンクペタペタしただけの記事でした。
妊娠のタイミング
女子高校生の妊娠について
先日、女子高校生が在学中に妊娠した為高校側から体育の実習の強要を受け3年で卒業できなくなってしまった、という記事を目にした。
この件についてはTwitter上で色々な意見を目にするのだけれど、大別すると高校の対応に同意する側と否定する側に分けることができる(それはそう)。
同意する側の意見
- そもそも体育に不参加だったのだから単位が認められないのは正当
- 不純性行為をした女子高生に非がある
- 産前産後に休みをとることはふつう
否定する側の意見
- 身体的理由により体育の実習が受けられない場合は高校側が代替措置をとるべきである
- 16歳以上の女性は結婚も認められているのであるから、高校生も自由に妊娠出産できるように環境整備をすすめることが社会福祉である
10代での妊娠
ここでは高校側の措置が適切であったかどうかを一先ず棚に上げ、高校生が妊娠することは社会的にどうであるか、について議論したい。
日本で10代のうちに出産する女性はどれほどいるのだろうか。厚生労働省の平成26年(2014)人口動態統計によるとその数13011人(2014年)である。うち14歳以下で出産しているものは43人、出産した人の総数が1003539人であるので割合としてはおおよそ1.3%ほどである。出産した人の割合ではなく高校生に当たる年代の女性の中で出産する女性の割合はどの程度かというと、15歳から19歳の女性は2890000人(2016年)だとして0.45%である。また10代で中絶手術を受けた者の数は19639人である。(2014年:初めて20万人を下回った)。このことから例え妊娠しても10代は中絶を選ぶことが多く、10代で出産を経験する女性はかなりまれな存在であるといえる。
実際問題として、10代で妊娠出産子育てをするのは社会的に厳しいと言わざるをえないだろう。
学生では無理、ではいつなら?
先日日経からこのような記事が出ていた。
たとえば34歳までに子どもを2人以上産み育てつつ就労継続すべしという、政府推奨の理想的ライフコースを再現すると、次のようになる。
まず、22歳で大学を卒業するまでにファミリーフレンドリーな会社に内定をもらう。そこから3年間血眼で婚活し25歳までに伴侶候補をつかまえる。結婚相手との平均交際年数は4年、結婚準備に半年から1年かかることから逆算した年数である。
そして交際3年以内にプロポーズにもちこみ、28歳で婚約、29歳で結婚。直後に妊活し30歳までに妊娠。排卵は1年間12回だが、最短で職場復帰するためにベストな出産時期は自治体が来年度の保育所募集を締め切る前の8~10月であり、排卵3回分しかチャンスがない。
このように31歳までに第1子を出産、妊娠中から保活して託児先確保、32歳で職場復帰。さらに第1子は1年以内に卒乳し排卵を回復して33歳で第2子妊娠、34歳で第2子出産。これらをこなしつつ、妊娠予定の30歳までにマタハラにあわず大手を振って産休・育休を取得し得る程度のキャリアを確立せねばならない。
いつなら一体出産を社会的に許してもらえるんだ...と考えた時、意外と妊娠出産子育てのチャンスが社会的に認められ受け入れられている期間はそう長くはない。
社会がより妊娠出産子育てのために女性本人のみならずそのパートナーや周りの人々が支えていくことに理解を持ち、当事者たちが自分たちに最も適した時期に子育てを行えるよう社会的、制度的にも支援をうけられるようにすることが求められている。
文章がかけない
文章がかけない。もともと文章をつなげるのが絶望的に不得意であったのに、今では因果関係を適切に読解できるような文章を書くことができなくなっている。
これは私にとって衝撃的なことだった。
他の人がどうしているのかは全く知らないしわからないが、私は考え事をする時に文章を頭のなかで組み立てている。自分の行動や他者の行動を振り返るとき、それが正しかったかどうか判断しようとするとき、わたしは頭のなかで疑問点や要点を紡ぎ上げる。何が問題なのか。どうして私はその行動が気になったのか。どうしてこのような感情を抱いたのか。わたしはそれらのふわふわとした感情や気分を言葉、文章という固く堅牢なものに変換することで自分の中での感情に決着をつけていた。それなのにそれなのに。
文章に成らないということはつまり私はそれらのことを論理的にできていない。もうこの文章がハチャメチャなので私の頭のなかで行われていることもきっとおそらく私の想像以上にぐちゃぐちゃで破綻していることは想像に難くない。困った。
というわけで文章をだらだらと書いてみた。久しぶりのブログ更新ですが皆さんいかがお過ごしですかわたしは落ち込むこともあったけどげんきです。
もう少し頑張ってブログ更新できるようにしたいと思います。心理学の授業中の講堂よりお届けしました。
読書感想2
前回の記事に引き続き、今回はアニメ「輪るピングドラム」について少し長めに感想を書いていきたいと思います。作品の重大な要素についてのネタバレ有り。あと厨二病激しいので恥ずかしくなったら記事消します。大学2年生なのに。
輪るピングドラム
Blu-rayめっちゃ欲しい。買え。
セーラームーン、少女革命ウテナを監督しそのショッキングかつ難解なストーリー展開、演出から以降のアニメ製作に大きな影響を与えるもウテナ以後、10年以上作品の監督を務めることはなかった(アニメのOP作成、一話だけの絵コンテ参加などはあった)幾原邦彦監督によるオリジナルアニメ。
高倉冠葉・晶馬の双子と、病弱な妹の陽毬だけの高倉家は3人だけで協力しながら暮らしていた。しかし水族館にでかけたある日陽毬は意識を失いそのまま一度亡くなってしまう。悲嘆にくれる兄弟の前で、水族館で買ったペンギン帽の力により陽毬は蘇生する。ペンギン帽が陽毬の意識を乗っ取って言うことには、陽毬の命を維持するためにはピングドラムを手に入れなければならず、兄弟はペンギン帽に宿っている人格(作中では言及がないがこの人格はプリンセス・オブ・ザ・クリスタルと通常呼ばれる)の命令のもと正体不明のピングドラムを手に入れるため奔走する。
物語の後半、実は高倉家の父親と母親は地下鉄爆破事件を起こしたカルト集団企鵝の会の幹部であり(明らかにサリン事件のオマージュである)、さらに兄弟は誰ひとりとして血がつながらない偽物の家族であったことが明らかとなる。
コミュニティの喪失 こどもブロイラー
こどもブロイラーに送られたこどもたちの行く末 20話より
輪るピングドラムにおいて登場人物ほぼ全てが失っている、もしくは獲得できていないものが自分を認め受け入れ、アイデンティティの礎となってくれるコミュニティです。
作品の世界は「氷の世界」と形容され「選ばれないことは、死ぬこと」という訳で、親から愛されなかった(選ばれなかった)子ども、期待に応えられなかった子ども、必要の無くなった子どもは「こどもブロイラー」と呼ばれる施設に捨てられます。(ゴミ収集車のようにいらない子どもを収集している。)そこで集められた子どもたちは大きなシュレッダーにかけられて「透明な存在」にされます。
「社会から見捨てられた子どもたちが行く場所だ
我々も手を出すことは出来ないし 救えない 氷の世界だ」
「そこに行った子どもはどうなるの?」
「透明になる」
「どういうこと?」
「彼らは何者にもなれない」
「死ぬってこと? そんな...」
「ここで僕らは透明な存在になって やがて世界から消えていくんだ」
「はい、それでは今から 皆さんを粉々に砕きます
怖くはありません 誰が誰だか わからなくなるだけです
透明な存在になるだけです」
怖い。アニメの映像で見ると本当に子どもたちが次々とシュレッダーにかけられて粉々のガラスの破片のようになるので放送時には若干規制がかかってました。
この作品に登場するほぼすべての子どもは親からの愛情を得られません。これは現代の社会を反映した設定になっているのではないだろうかと考えます。一昔前の社会においては子ども=働き手であって、子どもであっても子守や掃除などの仕事が与えられました。それをこなすことにより、子どもは両親から働き手として認められ承認欲求を満たすことが出来たのではないでしょうか。さらに昔は跡取りとして、また働き手として利用するためなど、ある程度子どもを生む理由が大きく社会からの子どもを生まなければいけないという圧力も大きかったでしょうし、子どもが産める状態にあってあえて子どもを産まないという選択肢を選ぶことは少なかったでしょう。
しかし現代においては子どもが家の中で行う仕事というものはほぼなくなってきており、また子どもを産まなくてはならないという社会からの圧力も徐々に弱まってきていて、子どもを産まないという道を選ぶ人も多く居ます。そのような中、あえて子どもを産むという選択をした人々はこどもになんらかの働き手として以上の期待、例えば「親よりも稼いで欲しい」だとか、「何者か」になってほしい(成功してほしい、勝ち組になってほしい)であるとかを抱いていることが多くあります。そしてこの期待に子どもが応えることに失敗した場合、子どもは親からの愛情を得ることに失敗します。これにより、子どもの中に失敗経験が深く刻まれ、場合によっては「自分は期待はずれの敗者なのだ、このまま何者にもなれず(個性を捨て、なるべくこれ以上親に迷惑をかけないよう)透明に生きていくのだ」という自己認識を得ることもあるでしょう。このように親との信頼関係の構築に失敗した子どもが自分を否定してしまう問題を輪るピングドラムでは「こどもブロイラー」として表現していると考えます。
生存戦略!
では、こどもブロイラーに送られた自己承認できないこどもたちはどうすれば良いのでしょうか。親からは愛情は得られません。ならばこの氷の世界をどのように生きれば他者に食いつぶされること無く生き延びられるでしょうか?
企鵝の会
眞悧率いる企鵝の会はこの世界を弱者(=選ばれなかった人、自己承認に失敗した人、愛されなかった人)が生き延びるためには、勝者が支配している世界の仕組みを壊すしか無いと考える集団です。
この世界は間違えている
勝ったとか負けたとか 誰のほうが上だとか下だかとか
儲かるとか儲からないとか
認められたとか認めてくれないとか
選ばれたとか選ばれなかったとか
やつらは人に何かを与えようとはせず いつも求められることばかり考えている
この世界はそんなつまらない きっと何者にもなれない奴らが支配している
もうここは氷の世界なんだ
しかし幸いなるかな 我々の手には希望の松明が燃えている これは聖なる炎
明日我々はこの炎によって世界を浄化する
今こそ取り戻そう 本当のことだけで人が生きられる美しい世界を
これが我々の生存戦略なのだ
人間ていうのは不自由な生き物だね。なぜって?
だって自分という箱から一生出られないからね。
その箱はね、僕達を守ってくれるわけじゃない。
僕達から大切なものを奪っているんだ。
例え隣に誰かいても、壁を超えて繋がることもできない。
僕らは皆一人ぼっちなのさ。
その箱の中で、僕達が何かを得ることは絶対にないだろう。
出口なんてどこにもないんだ。
誰も救えやしない。
だからさ、壊すしかないんだ。
箱を。人を。世界を…!
怪しすぎるカルトの大演説。これが大好きな人は大好きだと思うので頑張って考察したいのですが、スペース的にも私の脳みそ的にも厳しいので次の機会に。
この手法は、流石に解決策として採用できません。
運命の果実
運命の果実を、一緒に食べよう。
僕の愛も、君の罰も、すべて分け合うんだ。
対して高倉家の人々はどのような生存戦略をとったのか。それは運命の果実を一緒に食べる(=愛する)こと、つまり罪も罰も分け合うことでした。ここで述べられる罪は原罪のような人が生まれ持つ罪のことでもあるでしょうし、一緒に生きることで生じる擦れ違いやわだかまり、他人のいる煩わしさという罰、そのどちらも受け入れ愛するということです。貴方は私にとって他人ではなく、貴方の背負っているものを引き受けましょう、と一度でも誰かに言われるだけで愛されなかった子どもも生きていけます。愛されなかったという運命から、誰かに出会いその人と運命の果実を分け合うことで愛されることができる運命へと乗り換えることができます。
僕は、運命って言葉が嫌いだ。生まれ、出会い、別れ、成功と失敗、人生の幸不幸、それらがあらかじめ運命によって決められているのなら、僕達は何の為に生まれてくるんだろう。裕福な家庭に生まれる人、美しい母親から生まれる人、飢餓や戦争の真っただ中に生まれる人、それらが全て運命だとすれば、神様って奴はとんでもなく理不尽で残酷だ。あの時から僕達には未来なんてなく、ただきっと、何者にもなれないって事だけがはっきりしてたんだから・・・。
あたしは、運命って言葉が好き。だって、運命の出会いって言うでしょ。たった一つの出会いが、その後の人生をすっかり変えてしまう。そんな特別な出会いは偶然じゃない。それはきっと、運命。{中略}勿論、人生には幸せな出会いばかりじゃない。嫌な事、悲しい事だってたくさんある。自分ではどうしようもない。そういう不幸を運命だって受け入れるのはとても辛い事。でもあたしはこう思う、悲しい事、つらい事にもきっと意味があるんだって無駄な事なんて一つもない。だって、あたしは運命を信じているから。
解決策その3。運命の果実を分け合う。
輪るピングドラム未視聴の方にはとてもややこしくわかりづらい文章になってしまった上、既に話を知っている方にさえ理解できないような乱雑な文章になってしまい力不足をひしひしと感じています。このアニメは不可解に見える演出や挿話も多いですが、ペンギンを見ているだけでも楽しいので是非TSUTAYAかゲオでもレンタルをお勧めします。
P.S.
記事を書いている最中に京都大学新聞社のピングドラム批評を見つけました。サリン事件と震災、それによる日本社会の変化まで深く考察なされた興味深く意義ある批評だと思いますのでぜひご覧になってください。今回はここまでで4134文字!
はじめまして
読んだ本の内容を片っ端から忘れていくことの対策として読書ブログを始めたいとおもいます。
よろしくお願いします。